【内製SEO実況 2026年9月】CTRが0.3%→0.1%に落ちた原因は競合の社名検索だった
新規ドメイン4か月目の実録 ── 効いたこと・効かなかったこと・まだ分からないこと
当サイトは2026年5月末に公開した新規ドメインを、月額270円相当のツールと無料のGoogleツールだけで運用しています。3か月の実録に続き、このページから毎月の「実況」を始めます。SEO会社の事例は成功した顧客の話しか出てきませんが、ここでは自社サイトなので、失敗・誤診・まだ判定できないことまで数字ごと出せます。9月の主役は、順位もクリックも落ちていないのにCTRだけが3分の1になった出来事です。
9月19日までの当サイトは、クリック25・表示7,478・平均順位40.2位(8月は31日で29・11,860・62.9位)。順位は上がり、クリックはほぼ横ばいですが、9月15日以降のCTRは0.3%→0.1%に落ちました。原因は、9月14日に公開した格安SEO会社の比較ページが競合の社名を含む検索で5日間に1,274回表示され、クリックが0だったこと。分母だけが増えた「CTRの水増し低下」で、実害はありません。学びは3つ。①サイト全体のCTRは指標にしない(正規表現で除外する)、②CTRが意味を持つのは10位以内だけ(当サイト実測:1〜3位28.1%/4〜10位1.1%/11位以下0%)、③2位でも0クリックはタイトルの問題(AI Overviewsのせいにする前に実際の検索結果を見る)。
今月の数字(8月との比較・日別の推移)
結論先出し:順位は62.9位→40.2位に大きく改善、クリックは横ばい、表示は減少。数字だけ見ると「良くなった月」ですが、中身は後述の通り単純ではありません。
| 期間 | クリック | 表示回数 | CTR | 平均掲載順位 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年8月(31日) | 29 | 11,860 | 0.24% | 62.9位 |
| 9月1日〜9日 | 13 | 3,160 | 0.41% | 49.0位 |
| 9月10日〜14日 | 10 | 1,548 | 0.65% | 48.2位 |
| 9月15日〜19日 | 2 | 2,770 | 0.07% | 25.7位 |
| 9月1日〜19日 合計 | 25 | 7,478 | 0.33% | 40.2位 |
3つの区切りは、それぞれ「表示回数の急減(9/10)」「施策の投入(9/14)」「比較ページの表示急増(9/15〜)」に対応しています。平均順位が25.7位まで良くなった最後の5日間が、CTRは最悪という矛盾が今月のテーマです。
📌 前提:当サイトは2026年5月末公開の新規ドメインです。1か月目の平均順位は88位、3か月目で60位でした。詳細は「新規ドメイン3か月の実録」にあります。
出来事①:9月10日、表示回数が-42%。でも順位は動いていなかった
9月10日から、1日あたりの表示回数が350〜400回から160〜240回に落ちました。直前の9月4〜6日にAdSenseの導入と27本のタイトル短縮をデプロイしていたので、真っ先にそれを疑いました。
確認したのは4点です。
- 実際の順位:自前の週次SERP実測(28語・DataForSEO・1回約0.4ドル)で、主要語は前週比±6位以内。「モバイルseo」25→31位、「seoツール 比較」37→36位、「seoとは」85→85位。順位崩落ではありませんでした。
- 減少ページの最終クロール日:最も減った2ページ(モバイルSEO記事 260→74表示、ツール比較ページ 149→69表示)のGoogle最終クロールは8月30日と8月24日。9月4日の変更をGoogleはまだ見ていなかったので、デプロイが原因とは言えません。
- 技術面:200応答・noindexなし・canonical正常・手動対策なし。
- アップデート:Google公式の発表なし。変動観測サービスも「不安定」止まり。
結論は「順位が保たれたまま表示だけ減る=Search Console側の計測やSERP構成の変化の可能性が高い」。ここで慌ててAdSenseを外したりタイトルを戻したりすると、原因の切り分けができなくなります。再クロール後に判定する、と決めて放置しました。
💡 Search Consoleの平均掲載順位と実際の検索順位は大きくずれます(GSC平均順位の罠)。表示回数が動いたときに「順位が落ちた」と判断する材料は、GSCではなく実測にしてください。
出来事②:9月14日に打った4つの手
表示急減の原因が分からなくても、順位の課題ははっきりしていました。表示の96%が21位以下にあり、その順位帯のCTRは0%。つまりタイトルをいくら磨いてもクリックは増えず、「20〜40位の大量表示ページを10位以内に入れる」以外に道がありません。9月14日に4つをまとめて実施しました。
| 施策 | 内容 | 狙い |
|---|---|---|
| ① 一次データ節の追加 | 20〜40位で表示の多い6記事に、自社実測の数字を載せた「【当社実測】」節を追加 | 網羅性と一次情報で順位を押し上げる |
| ② 1ページ目0クリックの12ページを書き換え | 6〜10位で0クリックのページのtitle・descriptionを「とは?」型から「書き方・手順・違い」型へ | AI Overviewsが定義を出し切るため、AIOが出さない具体を約束する |
| ③ 用語集106本をnoindex | 96日間で表示0回の用語集ページをnoindex,follow に。サイトマップ405→299URL | クロールと評価を、表示のあるページに集中させる |
| ④ 格安SEO会社の比較ページを新設 | 「seo対策 格安」の上位10件中9件が会社比較だったため、費用相場記事ではなく比較ページ型で狙う。8社の公式料金+内製の比較表 | 検索意図(会社比較)に合うページ型で1ページ目に入る |
④は公開5日で「seo対策 格安」13.3位、「seo 格安」12.6位、「seo 激安」10.5位(以前の同クエリは31〜41位)。ページ型を意図に合わせた効果は早く出ました。ただし、この④が次の出来事を起こします。
出来事③:CTRが0.3%→0.1%。犯人は「競合の社名検索」
結論先出し:比較表に載せた競合の社名を含む検索で、5日間に1,274回表示され、クリックは0でした。期間中の全表示の46%です。
| クエリ(9/15〜9/19) | 表示 | クリック | 掲載順位 |
|---|---|---|---|
| 〇〇(社名) 低価格500円 seo対策 | 764 | 0 | 9.5位 |
| 〇〇(社名) 低価格 ワンコイン | 383 | 0 | 22.1位 |
| seo対策 低価格〇〇(社名) ワンコイン | 127 | 0 | 28.8位 |
| 3クエリ合計 | 1,274 | 0 | — |
何が起きたかは単純です。比較表に「〇〇社は日額500円」と書いたので、Googleはその社名で検索する人にも当ページを出すようになりました。他社を名指しで探している人はSaguruのページを選ばないので、クリックは0。ただし、表示の76%がPCからで、検索文字列も「低価格500円 seo対策」のように不自然なため、人間の検索というより機械的な検索(サジェスト対策や順位計測)の可能性が高いと見ています(断定はできません)。
この3クエリを除くと、表示は1日あたり約300回で9月上旬と同じ。クリックは5→2で減っていますが、件数が少なすぎて増減の判断はできません。順位もクリック数も悪化していない。CTRだけが「分母の水増し」で下がった、が結論です。
比較表から社名を消すべきか
消しません。8社を網羅していること自体が、本命クエリ(「seo対策 格安」など)で11〜13位まで来た理由だからです。表示が増えても順位評価にマイナスはなく、CTRという「率」が下がるだけ。率を守るために本命の順位を捨てるのは本末転倒と判断しました。
Search Consoleでの正しい見方に変えた
- 検索キーワードのフィルタ → カスタム(正規表現)→「正規表現に一致しない」で、社名などの買う気のない語を除外して見る。当サイトは「〇〇(社名)|ワンコイン|500円」を除外しています。
- サイト全体のCTRは追わない。順位帯ごとのクリック数、特に「4〜10位にいるページのクリック数」で判定する(次節)。
出来事④:2位なのに0クリックの記事をどう直したか
同じ週、「seo テキスト分析」で平均2.9位・47表示・0クリック、「seo テキスト分析ツール」で9.7位・49表示・0クリックの記事がありました(テキストマイニング③)。前月まで19位だった記事が1ページ目に入った直後の状態です。
「AI Overviewsが答えを出し切っているのでは」と思いましたが、決めつけずに実際の検索結果を確認しました。結果、AIOは表示されておらず、当記事は2位。原因はタイトルでした。
| 変更前 | 変更後(9/21) | |
|---|---|---|
| title | SEOテキスト分析ツールの選び方と活用法|テキストマイニング③ | SEOテキスト分析ツール3種類の使い分け|無料で回す5ステップ |
| 問題点 | 連載番号「③」で単独記事として弱い/無料で使えることが伝わらない/「選び方と活用法」は上位の他記事と同型 | 「3種類」「無料」「5ステップ」と、開いた先で何が得られるかを数字で約束 |
| 本文 | — | タイトルの約束を裏付ける「3種類の役割と使い分け」の表を冒頭に追加(タイトルだけ変えて中身が無いと、次はクリック後に離脱される) |
変更は9月21日にデプロイし、インデックス登録をリクエスト済み。効果はまだ分かりません。10月のSearch Consoleで「seo テキスト分析」系のクリック数を見ます。当サイトの過去調査ではGoogleがtitleをそのまま表示するのは10.9%なので、書き換えた通りに出ない可能性も織り込んでいます。
【当社実測】順位帯別CTR:11位以下は0%だった
結論先出し:当サイト98日間(6/14〜9/19)の実測で、クエリ単位のCTRは1〜3位28.1%、4〜10位1.1%、11位以下は0%でした。公開されているCTR曲線(1位で30%前後、10位で2%前後)と桁は合いますが、11位以下がここまで完全にゼロなのは、新規ドメインの表示の大半が「たまたま出た深い順位」だからです。
| 順位帯 | クエリ数 | クリック | 表示 | CTR |
|---|---|---|---|---|
| 1〜3位 | 10 | 52 | 185 | 28.1% |
| 4〜10位 | 33 | 4 | 376 | 1.1% |
| 11〜20位 | 55 | 0 | 826 | 0.0% |
| 21位以下 | 681 | 1 | 21,677 | 0.0% |
※ 競合の社名を含む4クエリ(2,370表示・0クリック)を除外した数値。ページ単位では4〜10位4.4%、11〜20位1.8%(ページは複数クエリの平均順位で丸まるため高めに出ます)。
この表から出る実務上の結論は2つです。
- title・descriptionの最適化が効くのは10位以内のページだけ。それ以外のページに手を入れるなら、順位を上げる施策(意図の回収・一次情報・内部リンク)にすべきです。当サイトでは9月14日に「1ページ目で0クリックの12ページ」だけを書き換え対象にしたのはこのためです。
- 1〜3位に入った瞬間にCTRは28%になる。4〜10位(1.1%)との差は25倍。「10位以内」より「3位以内」を目標に置いたほうが、投資対効果の見積もりが現実に近づきます。
デバイス別では、モバイル1.02%(6,735表示)に対しPC0.24%(21,250表示)。PCの表示が多いのは前述の機械的な検索が混ざっているためで、人間の検索はモバイル側の数字に近いと考えています。
9月の「効いた・効かなかった・まだ分からない」
| 判定 | 施策 | 根拠 |
|---|---|---|
| ✅ 効いた | 検索意図に合うページ型で新設(格安SEO比較ページ) | 公開5日で本命クエリが31〜41位→11〜13位 |
| ✅ 効いた | 表示急減時に「動かない」判断 | 順位・クロール日・技術面・アップデートの4点確認で原因を切り分け。巻き戻しをせずに済んだ |
| ✅ 効いた(計測面) | 週次のSERP実測を持っていること | GSCの平均順位ではなく実測で「順位は落ちていない」と言い切れた。1回0.4ドル |
| ❌ 効かなかった | サイト全体のCTRを指標にすること | 競合の社名検索だけで0.3%→0.1%。指標として壊れた |
| ❌ 効かなかった | 1ページ目に入るだけで安心すること | 2.9位で0クリック。順位とクリックは別の仕事 |
| ⏳ まだ分からない | 1ページ目0クリック12ページのtitle書き換え(9/14) | 10月のGSCで判定 |
| ⏳ まだ分からない | 6記事への一次データ節追加(9/14) | rank-trackで順位の反応を見る |
| ⏳ まだ分からない | 用語集106本のnoindex(9/14) | 表示は減って当然。残したページの順位帯で判定 |
| ⏳ まだ分からない | 9/10の表示急減の真因 | 減少ページの再クロール後に、順位が落ちていれば9/4のAdSense・タイトル短縮を見直す |
10月に判定すること
- テキストマイニング③のクリック数(「seo テキスト分析」系)。0のままならtitleの再設計か、検索結果でのタイトル書き換えを疑う。
- 格安SEO比較ページの本命クエリが10位以内に入るか。現在11〜16位。内部リンクを3本追加し、料金体系別の注意点(成果報酬・初期費用無料・激安)の節を足して、10月2日に他社料金を再確認する。
- 9/14に書き換えた12ページのCTR。4〜10位帯のクリック数が4件から動くか。
- 月次のAI Overviews計測(10/2)で、9月に引用されたURLの何%が翌月も残るか。「AIO引用の寿命」として別記事で公開予定。
判定に使うのは、サイト全体のCTRではなく、①競合の社名を除外したクエリ、②順位帯別のクリック数、③自前の週次SERP実測、の3つです。
手法と限界(正直に)
- 数値は当サイト1ドメインの実数です。クリック数が月30件前後と少ないため、CTRの上下は数件の増減で大きく動きます。順位帯別CTRの傾向(11位以下が0%)は他サイトにも当てはまると考えますが、割合の値そのものは一般化できません。
- Search Consoleの数値は取得日(9月21日)時点のもので、直近数日は確定前です。
- 競合の社名検索が「機械的な検索」であることは、PC比率(76%)と文字列の不自然さからの推測で、確認する手段はありません。
- 順位の実測はDataForSEOのLive API(東京・PC・深度100)で、パーソナライズのない結果です。実際の検索者が見る順位とは前後します。
- 9月14日に4施策を同時に投入したため、10月に順位が動いても、どの施策が効いたかは厳密には分離できません。これは承知のうえで、1か月に1回しか判定機会がない新規ドメインでは同時投入を選びました。
引用・転載について
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引用例:出典:Saguru(株式会社D-SYSTEMS-EN)「内製SEO実況 2026年9月」 https://saguru.dsystemsen.com/column/82-inhouse-seo-log-2026-09.html
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