テキストマイニングの手法と分析の種類
テキストマイニング② ── 5つの分析でわかること

公開日: 2026-06-04 所要時間: 約6分

前回はテキストマイニングの全体像を見ました。第2回は、実際に使われる代表的な分析手法を整理します。頻度分析・共起分析・感情分析・トピック分類・対応分析の5つを、「何がわかるか」「どんな場面で使うか」から解説し、ワードクラウドや共起ネットワークといった可視化の読み方もあわせて押さえます。手法の引き出しが増えれば、同じ文章データからより深い気づきを得られます。

手法の全体像 ── 5つの分析

テキストマイニングの手法は数多くありますが、実務でよく使うものは次の5つに整理できます。まずは一覧で全体像をつかみましょう。

手法わかること主な用途
頻度分析どの言葉がよく使われるか話題・関心の全体把握
共起分析どの言葉が一緒に使われるか文脈・テーマの構造把握
感情分析ポジティブ/ネガティブの傾向評判・満足度の定量化
トピック分類文章をテーマ別にグループ化問い合わせ・要望の整理
対応分析属性ごとの言葉の違いセグメント別の比較

💡 すべてを一度に使う必要はありません。「全体像 → 文脈 → 評価 → 分類 → 比較」と、目的に応じて段階的に深掘りするのがコツです。

頻度分析と共起分析

最も基本となる2つの手法です。多くの分析はこの組み合わせから始まります。

頻度分析(出現回数を数える)

文章中に各単語が何回出てきたかを数える、最もシンプルな手法です。口コミ100件で「使いやすい」が多いのか「分かりにくい」が多いのか――頻度を見るだけで関心の所在が一目で分かります。結果はワードクラウド(頻出語を大きく表示)でよく可視化されます。

共起分析(一緒に使われる言葉を見る)

「ある単語と別の単語が、同じ文や文章の中で一緒に出てくる関係(共起)」を調べます。頻度分析では「価格」が多いと分かっても、それが高評価か不満かは分かりません。共起分析で「価格 × 安い × 満足」と結びつけば、文脈まで読み取れます。エンティティ同士の関係を地図のように描く共起ネットワークが代表的な可視化です。

感情分析・トピック分類・対応分析

頻度・共起で全体像をつかんだ後、目的に応じて使い分ける3手法です。

どの手法も、目的(何を知りたいか)を先に決めることが成功の前提です。手法ありきで回すと、出力は出ても示唆が得られません。

可視化の読み方とAI/LLMの役割

テキストマイニングの結果は、グラフや図で可視化されます。読み方の勘所を押さえておきましょう。

  1. ワードクラウド:語の大きさ=頻度。ぱっと全体感をつかむ用途で、厳密な比較には不向きです。
  2. 共起ネットワーク:点(語)と線(共起の強さ)でテーマの塊を表します。線が密な塊が「よく語られる話題」です。
  3. 棒グラフ・推移グラフ:頻度の比較や時系列変化を正確に読むのに向きます。

近年は大規模言語モデル(LLM)の発展で、従来は難しかった「文意の要約」「文脈を踏まえた分類」も手軽になりました。AIに口コミを要約させたり、論点を抽出させたりするのも、広い意味でテキストマイニングの一部です。従来手法で全体傾向を定量化し、AIで文意を補う――この組み合わせが今の実務の主流です。次回第3回では、これらの手法をSEO・AIOにどう活かすかを具体化します。

手法を選べると、データはもっと語り出す

頻度で全体を、共起で文脈を、感情で評価を、分類で構造を、対応で違いを――手法を目的に合わせて選べば、同じ文章データからまったく違う深さの示唆が引き出せます。Saguruは関連語・共起語データをもとに、ユーザーが使う言葉の傾向を素早く把握できるSEOツールです。手法の引き出しと組み合わせて、コンテンツ設計の精度を高めてください。

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手法と分析の種類についてよくある質問

テキストマイニングの手法はどれから使えばいいですか?
まずは頻度分析から始めるのがおすすめです。よく使われる言葉を数えるだけで全体像がつかめ、特別な設定も要りません。傾向が見えてきたら、言葉同士の関係を見る共起分析、評価を測る感情分析へと広げていくのが定石です。
共起分析と頻度分析は何が違いますか?
頻度分析は「どの言葉が何回出たか」を見るのに対し、共起分析は「どの言葉とどの言葉が一緒に使われるか」を見ます。頻度だけでは分からない文脈(例:価格が高いのか安いのか)を、共起関係から読み取れます。
感情分析の結果はそのまま信用してよいですか?
傾向把握には有効ですが、皮肉や否定表現、専門用語の多い文章では誤判定が起こります。数値を鵜呑みにせず、極端にスコアが偏った投稿は実際の文章を確認する運用が安全です。