「やってはいけないSEO対策」シリーズ最終回。
地名だけ差し替えた量産ページなどの誘導ページ(ドアウェイ)を中心にスパム手法を総まとめします。
さらに、正当な地域ページとの違い、万が一手動対策(ペナルティ)を受けてしまったときの確認方法・回復手順・再審査リクエストの書き方、そして違反を防ぐチェックリストまで。
Google Search Consoleでの診断を含めて実務目線でやさしく解説します。
誘導ページ(ドアウェイ)とは
誘導ページ(doorway page)とは、検索結果に複数表示させて、ユーザーを特定のページへ送り込むためだけに作られた、中身のないページ群のことです。「入口(door)」だけを大量に作り、実際には同じ出口へ流すそんなイメージです。
典型的な例は次のとおりです。
- 地名・キーワードだけ差し替えた実質同一ページの量産(「○○市 SEO」「△△市 SEO」…)
- 最終的に同じ場所へ誘導するだけで、ページ自体に固有価値がない
- カテゴリやサービスを細かく分けただけで、内容がほぼ同じページ群
- 検索結果を埋める目的の自動生成テンプレページ
⚠️ 各地域に固有の情報・価値(実店舗、在庫、料金、事例など)があるページは問題ありません。違反になるのは「中身が実質同じで、誘導のためだけ」のケースです。低品質・量産コンテンツとも地続きの問題です。
ドアウェイと正当な地域ページの違い
「地域ごとのページ=ドアウェイ」と誤解されがちですが、そうでは無く、判断の分かれ目はそのページに固有の価値があるかです。
| ページの状態 | 判定 |
|---|---|
| 各地域に実店舗・在庫・料金・事例・スタッフ等の固有情報がある | OK:正当な地域ページ |
| ユーザーにとって有用で、それぞれ独立した目的がある | OK |
| 地名だけ差し替えた実質同一の中身 | NG:ドアウェイ |
| 検索結果を埋める目的だけで、最終的に同じ場所へ誘導 | NG:ドアウェイ |
正当なローカルページの作り方はローカルSEO(GBP)入門が参考になります。
「ユーザーがそのページ単体で満足できるか」を基準にすれば、迷うことはありません。
その他のやってはいけない手法(総まとめ)
「やってはいけないSEO」シリーズで扱った主要違反に加え、Googleのスパムに関するポリシーが挙げる代表的なNGをまとめます。
| 手法 | 概要 |
|---|---|
| キーワードの詰め込み | 不自然なキーワードの羅列・反復 |
| 隠しテキスト・クローキング | ユーザーに見せない/botを欺く |
| リンクスパム | リンク購入・自作自演・リンクファーム |
| 低品質・量産コンテンツ | 薄い記事・コピー・AI無編集の大量生成 |
| 不正なリダイレクト | ユーザーと検索エンジンで異なる転送先に飛ばす |
| 無断複製・スクレイピング | 他サイトのコンテンツを無断転載 |
| 期限切れドメインの悪用 | 過去の評価を悪用するための中古ドメイン転用 |
| マルウェア・不正な構造化データ | 有害コード混入、内容と異なるリッチリザルト狙いのマークアップ |
いずれも共通するのは「検索エンジンを操作して、実力以上の順位を得ようとする」点です。
短期的に効いても、アップデートや手動対策で一気に失います。
手動対策とアルゴリズム下落の違い
順位が下がったとき、原因が「手動対策(ペナルティ)」なのか「アルゴリズムによる変動」なのかで、対応はまったく異なります。
まずは両者の違いを押さえましょう。
| 手動対策(ペナルティ) | アルゴリズム下落 | |
|---|---|---|
| 通知 | Google Search Consoleに通知あり | 通知なし |
| 原因 | 人間の審査による違反認定 | コアアップデート・品質評価の変化 |
| 回復 | 違反解消+再審査リクエスト | 品質改善が次の評価更新で反映 |
状況の切り分けにはGoogle Search Console活用術が役立ちます。
順位下落全般の立て直しはコアアップデート対応マニュアルを参照してください。

手動対策を受けたかの確認方法
順位が下がったら、まず「手動対策を受けているのか、アルゴリズムによる変動なのか」を切り分けます。
これが対応の第一歩です。
- 「手動による対策」を開く:Google Search Consoleの該当メニューに通知があれば手動対策です。違反の種類と対象(サイト全体か一部か)が表示されます。
- 「セキュリティの問題」も確認:ハッキングやマルウェアが原因で下落していることもあります。
- 下落のタイミングを照合:コアアップデートの時期と一致するなら、アルゴリズム起因の可能性が高いです。
- 対象範囲を把握:特定ページだけか、サイト全体かで原因の見当がつきます。
💡 「手動による対策」に何も表示されていなければ、手動対策は受けていません。
その場合は慌てず、品質改善で対応します。(コアアップデート対応)
ペナルティからの回復手順
- 確認:Google Search Consoleの「手動による対策」を開き、違反の種類と対象範囲を把握します。
- 原因の除去:該当する違反(隠しテキスト、不自然リンク、誘導ページ、量産記事など)を完全に取り除きます。中途半端な対応は再申請の却下につながります。
- リンクは否認も検討:自作の不自然リンクは削除。削除できない悪質リンクは否認(disavow)を限定的に使用します。
- 再審査リクエスト:何を・どう直したかを具体的に記載して申請します。(次章参照)
- 再発防止:今後は本シリーズで解説した正攻法に切り替える。(質・信頼性・自然な被リンク)
💡 最大の予防策は「最初からガイドラインに沿うこと」。
違反は短期の上昇と引き換えに、回復コストと信用喪失という大きな代償を伴います。
再審査リクエストの書き方
手動対策を受けた場合は、違反を解消したうえで再審査リクエストを送ります。通過率を上げるコツがあります。
- 違反を認める:何が問題だったかを正直に書きます。言い訳や否定は逆効果です。
- 具体的な修正内容を示す:「どのページ、どの違反、どう直したか」を明記。削除したURLのリストなど証跡も添付する。
- 再発防止策を添える:今後どう運用するかを書くと、誠実さが伝わります。
- 完全に直してから出す:修正が不完全なままの申請は却下され、再申請までさらに時間を失います。
⚠️ 申請後は数日〜数週間で結果が返ります。
一度で解除されないこともあるので、却下理由を読み、対応が足りない箇所を直して再申請しましょう。
違反を防ぐチェックリスト
最大の対策は「最初から違反しないこと」。次のチェックリストで、健全な運用かを定期的に点検しましょう。
AI検索時代のスパムと正攻法
AI検索(AI Overviews・ChatGPT検索・Perplexityなど)の時代になっても、スパム的な近道が通用しないことは変わりません。むしろAIは「信頼できる情報源」を選んで引用するため、小細工の価値はさらに下がっています。
- AIスパムも検出対象:自動生成の大量ページ、AI向けの出し分けなどは、従来同様にリスクがあります。
- 信頼性がすべての土台:違反のない健全なサイトであることが、検索でもAIでも評価の前提になります。
- 正攻法こそ最短:ユーザーの問いに誠実に答える——この王道だけが、アップデートにもAIにも揺らがない資産になります。
「やってはいけないSEO」シリーズはこれで完結です。
①詰め込み ②隠し・クローキング ③リンクスパム ④低品質量産 ⑤ドアウェイすべてに共通する教訓はひとつ。
検索エンジンではなく、ユーザーのために作る。それが、遠回りに見えて最も確実な近道です。
近道より、続く正攻法を
スパム的な近道は、アップデートのたびに崩れます。長く効くのは、ユーザーの問いに誠実に答える王道だけ。その出発点は、実際の検索ニーズを知ることです。Saguruなら、サジェスト・知恵袋の質問・上位サイトの見出し・共起語を1画面で抽出し、違反に頼らない記事設計を支援します。
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