Core Web Vitals 改善ガイド
LCP / INP / CLS の合格基準と実装テクニック

公開日: 2026-05-24 所要時間: 約5分

Core Web Vitals(CWV)は、Googleが定めるページ体験指標です。2021年からランキング要因に組み込まれ、2024年3月にはFIDがINPに置き換わりました。本記事では3つの指標(LCP / INP / CLS)の合格基準と、コピペで使える改善テクニックを解説します。

Core Web Vitals とは

Core Web Vitalsは、ユーザーがページを開いた時に感じる「速さ」「反応性」「安定性」を数値化したGoogleの公式指標です。2024年3月以降、3指標すべてが「良好」のページは検索順位で優遇されます(ただし主要因ではなく、品質ベースのタイブレーカー的位置づけ)。

計測対象は実際のユーザーの体験データ(フィールドデータ)で、Chrome User Experience Report (CrUX) から集計されます。実環境での体感が反映されるため、自社の高速サーバでテストして良くても、ユーザーの古いスマホ+低速回線では悪化することがあります。

3つの指標と合格基準

指標正式名称良好改善が必要不良
LCPLargest Contentful Paint< 2.5秒2.5 - 4.0秒> 4.0秒
INPInteraction to Next Paint< 200ms200 - 500ms> 500ms
CLSCumulative Layout Shift< 0.10.1 - 0.25> 0.25

3指標すべてが「良好」を取るには、URL別に75パーセンタイル(75%のユーザーの体験)が基準値以内である必要があります。

計測ツール

① PageSpeed Insights(最重要)

https://pagespeed.web.dev/。URLを入力するだけで、フィールドデータ+ラボデータの両方が見られます。

改善提案も具体的に表示され、何をすればスコアが上がるかが分かります。

② Search Console「ウェブに関する主な指標」

サイト全体の状況を把握できます。「不良」「改善が必要」のURL一覧を取得し、優先的に対策しましょう。

③ Chrome DevTools「Performance」

開発者向け。ローカル環境で詳細な計測ができ、CPUスロットリングや低速回線シミュレーションで実機相当の体験を再現できます。

LCP(最大コンテンツ描画時間)の改善

LCPは「ページ内で最も大きな要素(多くの場合はヒーロー画像 or H1テキスト)」が画面に表示されるまでの時間です。

  1. 画像最適化: WebP/AVIF化、適切なサイズで配信、loading="eager"でファーストビューは即読み
  2. サーバ応答時間(TTFB)短縮: PHP/DBクエリ高速化、CDN導入、HTTP/2有効化
  3. CSS/JS のレンダリングブロック解消: クリティカルCSSをinline化、JS は defer/async
  4. preload で重要リソースを先読み: <link rel="preload" as="image" href="hero.webp">
  5. フォントの読み込み最適化: font-display: swap、サブセット化

💡 最も効果が大きいのは画像最適化。ヒーロー画像をWebP化+widthを指定するだけでLCP 1.5秒短縮、というケースは珍しくありません。

INP(操作応答時間)の改善

INPは「ボタンクリック・タップ・キー入力に対して、画面が次に更新されるまでの時間」です。2024年3月にFIDから置き換わった新指標で、より厳しい基準になっています。

  1. JavaScript の分割と遅延実行: code splitting、不要な処理は requestIdleCallback で
  2. 長時間実行タスクの分割: 50ms以上のタスクは setTimeout で分割
  3. イベントハンドラの軽量化: 重い処理は Web Worker に移譲
  4. サードパーティスクリプトの遅延: 解析タグ・チャットウィジェット等は load イベント後
  5. 不要なライブラリの削除: jQuery を使っていないなら除去、Lodash も部分インポート

⚠️ INPが悪化しやすい典型例: GTM/Google Analytics 4 経由で大量のタグを実行している、ヒートマップ・チャット・広告タグが多重に読み込まれている。

CLS(レイアウトずれ)の改善

CLSは「ページ読み込み中に要素がガクッと動く度合い」を数値化します。最悪なのは「タップしようとした瞬間に広告が挿入され、誤タップ」のケース。

  1. 画像・iframe に width / height を明示: ブラウザが事前に領域を確保
  2. 広告枠のサイズ予約: min-height で事前確保、動的挿入を避ける
  3. Web Font の FOIT/FOUT 対策: font-display: optional または size-adjust
  4. 動的コンテンツの挿入位置: 既存コンテンツの「上」ではなく「下」に追加
  5. CSS アニメーション: top/left ではなく transform: translate を使う

CWV対策の優先順位

時間と予算が限られる場合、以下の順で対策するのが投資対効果が高いです。

  1. 画像WebP化 + loading="lazy": 1日で実装可、LCP改善大
  2. サードパーティタグの整理: GTM 内の不要タグを削除、INP改善
  3. サーバ・CDN見直し: ホスティング変更も検討、全指標改善
  4. JS バンドル最適化: code splitting、INP/LCP両方改善
  5. CSS最適化: 最後の詰め、コスパは下がる

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Core Web Vitals 改善ガイドについてよくある質問

Core Web Vitals は本当に順位に影響しますか?
はい、2021年6月から正式にランキング要因です。ただし「主要因」ではなく品質ベースのタイブレーカー的な位置づけ。コンテンツの質が同等の競合と比べて優位に立つための要素と捉えるとよいでしょう。
INP は FID とどう違いますか?
FIDは「最初のインタラクションの遅延」のみ計測でしたが、INPは「ページ滞在中のすべてのインタラクション」の中で最も悪い値を見るため、より厳しい指標です。2024年3月に正式に置き換わりました。
CWVが基準を超えると順位が下がりますか?
直接的に下がるわけではなく、競合と同等のコンテンツで競った時に負けやすくなる、という影響です。まずはコンテンツ品質を担保した上で、CWVも整えるという順序が現実的です。